東芝本社=東京都港区(古厩正樹撮影) 東芝本社=東京都港区(古厩正樹撮影)

 東芝は11日、主要取引行を集め、説明会を開いた。参加したのは三井住友銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行など主要7行。東芝は半導体子会社「東芝メモリ」の売却について、「日米韓連合」を優先交渉先とした正式契約が難航していることを説明。その上で、米ウエスタンデジタル(WD)や鴻海精密工業とも並行して協議を進めることを明らかにした。

 また説明会では、14日に米カリフォルニア州で開かれるWDが東芝メモリー売却の差し止めを求めた訴訟の初審問について、比較的早い時期に裁定がでる可能性を示し、当面の売却手続きには影響しないとの認識を示した。

 東芝は現地の裁判所には判断権限がないというこれまでの主張を改めて伝え、支援継続を要請した。主要行は合計6800億円の融資枠を巡り、東芝メモリの株式を担保に設定。東芝を支援する姿勢を示している。


米裁判所、東芝にWDへの情報遮断解除を暫定命令

米裁判所は11日、東芝(6502.T)に対し、半導体メモリー合弁事業として米ウエスタンデジタル(WD)(WDC.O)の従業員にデータベースやチップのサンプルへのアクセスを認めるよう暫定的に命じる判断を下した。

さらなる審問は7月28日に行われる予定。

WDは声明で「裁判所の判断を歓迎する」とし、同社の立場の正当性を示しているとした。

東芝は裁判所の判断を不服として控訴する構え。今回の判断について、7月28日までWDに技術情報へのアクセスを認めるものだと主張している。

東芝は声明で、訴訟手続きには数多くの審理と判事の判断が伴うとし、今回の判断には失望しているが、訴訟の行方を占うものではない、との見解を示した。

WDは、東芝は半導体合弁事業の売却を巡りWDの同意を得る必要があるとして、カリフォルニア州地裁に同社を提訴。売却の差し止めの仮処分と、WDの従業員に共有データベースへのアクセスを認める暫定措置を求めていた。

14日には売却差し止めの仮処分を巡る審問が予定されている。